こんにちは。さるぼぼ母です。
今年もあと3週間を切るところとなりました。年内にやるべき仕事がたくさん残ってる身としては、あまり考えたくない現実です。比較的暇な同僚や、お金と時間に余裕のある友人たちは、今月は忘年会週間と決め込んで、いろんなところで飲み食いをしている姿がSNSを通して入ってきます。
私は相変わらず、夜の一次会が終わったくらいの時間に最寄りの駅で電車に乗り込むのですが、この時期に酔っ払いが横に広がって道を塞いでいたり、駅で気分が悪くなって吐いているのを目にするこの季節が大嫌いです。自分もお酒を飲むのは好きなので、勝手な言い分ですが(笑)。
おそらく多くの会社がこの週末にボーナスが出たのではないかと思いますので、今週以降、さらに酔っ払いは増えるに違いありません。かなり憂鬱です。
ところで、私の勤める会社もボーナスが支給されました。ありがたいことに、です。業績的にはそれほど悪くないのですが、とあるボリュームのある事業の見通しがかなり暗いことが少し前にわかりましたので、満額とはいきませんでした。私はその事業にまったく関わってないのですが、今年の初めにその計画を聞いた時から、失敗を予測していましたので、予想どおりです。失敗の当事者たちは、例年同じような失敗を繰り返してますが、まるで自分の責任ではないように「仕方なかった」を繰り返していますよ。まったく、とばっちりを受けるこちらは「とほほ」では済まされないんですが。
◼︎中途入社社員で占める新興企業の現状
私の勤める会社はIT系の企業で創業してから20年ほどになります。企業の寿命はどんどん短くなってますから、かなりなんとかなってる方なのかも、とも思いますが、入社した時には若い社員であふれていた会社も、40代が中心になってきました。私はアラフィフですので、さらに上になっちゃうのですが(汗)、同時期にいた同年代の人たちは、偉くなるか、転職していなくなるか、でかなり少ないです。じゃあ、下の年代が多いかというと、これもそうではなく、会社が急成長して景気の良かった時に入った40代の社員で占められています。
急成長して大きくなった新興企業の特徴は、新卒入社よりも中途入社の社員が圧倒的に多く、しかも企業が大きくなった時に入ってますので、「結構な規模の会社に入社した」という意識が強いです。つまり、誰もやらない仕事を自分が率先してやるのではなく、誰かが指示してくれる、与えられた仕事をやることが自分の「仕事」だと思っています。全然そうでないのに「大企業」に入った気分満々です。
また中途ですから、すでに「仕事ができる」前提で採用されていると本人も周りも認識していますから、あからさまに指導されることも少ないです。
でも、仕事を与えてくれたり、間違いを指摘してくれる優秀な上司はあんまりいないわけですよ。大抵は何かラッキーな出来事が重なって大きくなったわけですから。代わりに与えてくれる仕事をこなすのではなく、自分で仕事を作らないといけないんですが(当たり前ですよね)、それはリスクを伴う負担なわけですから、多くの人はやりたがらないです。失敗すれば、自分が損をするからです。
◼︎年齢とともに鈍化する「気力」と「体力」
加えて年齢的なことがこれを助長します。私もそうですが、20年前よりも10年前、それよりも今の方が、同じ時間だけ働いていても圧倒的に疲れます。以前は休日も返上し、夜中も働いていたのですが、こんなことは今はできません。無理をすれば寝込む始末。自分を労らなければ続けていけないのです。
同僚たちも同様で、労働時間は圧倒的に短くなりました。労働時間が長いことをよしとするわけではありませんが、労働時間が短くなったことの一つには、皆がルーティンに慣れてきて、効率化を重視するようになった、ということ。それから、年齢とともに個人の事情が変化するようになって、仕事よりも別のこと(健康や家族や趣味)を重視するようになった、からのように思います。
電通の過労死を批判していながら矛盾しているかもしれませんが、小規模の企業で、効率化が利益を生まないようなビジネスモデルが中心の場合(たとえば、DeNAのキュレーションサイトは効率化が最悪の結果を招きました)、単純な省力化は業績の低下を招きます。また、マネジメントが適切になされてない場合、労働力は「率先して働く」一部の社員に集中します。自分から何事もやる気のない社員に指示するより、言われなくても働く一部の社員に指示するほうが圧倒的に簡単だからです。
結果、やる気のない社員はますます労働の省力化に励み、やる気のある企業は不平等を感じてやる気を失う。創業者ならいざ知らず、雇われ経営者は同様に自らの延命だけを目的に毎日を過ごす。ますますの悪循環ですね。
◼︎企業は超高齢化社会を真剣に捉えるべき
電通の話を蒸し返すようですが、あのような体育会系の縦社会の企業は現代では減ってるように思います。ブラックな企業は存在しますが、逆にちょっとでも労働時間が長い企業や、利益を出せずに社員の給料も永遠に上がらない企業も「ブラック」とみなされているように思います。鶏が先か卵が先か、という議論と同じかもしれませんがに、やる気のない社員が業績悪化を招き、ブラックな環境を生み出している、場合も往々にして存在するように思います。
絶対に安泰だと思われていたソニーやIBM、東芝やパナソニックといった、日本を代表する企業ですら、大規模なリストラの危機に晒されていることは連日の報道からも伺い知ることができます。私の友人で上記の大企業に勤めている人の多くも、リストラにあって転職したり、今後について悩んでいます。もう日本には潰れたりリストラの危機に晒されない会社はどこにもないと思って間違いないでしょう。
IT系企業であれば、40代のルーティンしかしない社員が多数を占めてしまったら、変化の激しい時代の中で生き残っていくのはむずかしいでしょう。本来なら若くて、発想が柔軟で、ITネイティブな若い人を、どんどん起用し、新しい発想で事業を行い、いかに社員のやる気を起こさせるマネジメントを行えるか。これはもう経営者の資質が今後の命運を決めるのではないでしょうか。
今後、社員の高齢化や雇用確保に伴う問題は、経営の問題としても顕在化していくと思います。高齢者を雇用し続けることがさらに義務付けられてくるでしょうし、年金がまったく当てにできなくなった現状で、働き続けることは会社員にとっては大きな課題となっていくでしょうから、経営側もこれを織り込んで経営していくことが生き残るための条件になってくるでしょう。
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