(http://www.tv-tokyo.co.jp/danshigohan/より)
こんばんは。さるぼぼ母です。
毎週日曜日に放映されるテレビの中で、我が家がよく見ているのが「男子ごはん」です。味にかなりうるさいさるぼぼ君も大好きな番組で、時間帯さえあれば観ている様子。
「料理上手な男子はモテるよ!」とばかり、おだてている私ですが、結構料理好きな男子に育ってくれているようです(かなり手際よく手伝ってくれます)。
初代「男子ごはん」の料理家ケンタロウさんの衝撃的な事故
「男子ごはん」といえば、もともとケンタロウさんが出演していた番組で、カリスマ家庭料理研究家の小林カツヨさんの息子であるケンタロウさんは、国分太一君との掛け合いも楽しく、料理も十分「男子的」で私の周りのワーキングマザーたちにも大好評でした。
ケンタロウさんの料理は、とにかく「がっつり」「肉中心」「遊び心がある」「スパイシー」「男性好みの食材(ニンニクとか)」でしたので、番組名に相応しいし、おそらく料理好きな男性には大好評だったに違いありません。オイスターソースを活用して、面白い料理を作っていたのも記憶に残っています(胡麻油とオイスタソースをサラダにかける、とか!)
しかし、2012年2月4日、首都高速下りの外苑前出口付近で、ケンタロウさんは乗っていたオートバイが側壁に接触。そのまま投げ出されて6メートル下の道路に転落し、頭と足を骨折するという大事故を起こしました。
それを聞いた時「どうか無事でいてほしい。また元気な姿で『男子ごはん』に出演してくれるに違いない」と、私を含めた周りの「男子ごはんファン」仲間(?)は言っていたんですが、結局、いまだにケンタロウさんは回復する様子を見せず、脳に障害を抱えて寝たきりとなってしまいました。その時は本当にやりきれない気持ちになったものです。
母の小林カツヨさんも闘病の末、2014年に逝去したという悲劇。
ケンタロウさんの母親である小林カツヨさんも、2005年8月にくも膜下出血で倒れて以来、認知症も併発して療養生活を続けていたようですが、2014年に亡くなっています。ケンタロウさんが2012年に事故を起こしたことも知らされずに、親子ともに寝たきりになってしまった小林カツヨさんとケンタロウさん。本当に痛ましいとしか言いようがありません。
小林カツヨさんのレシピでハヤシライスを作ったことがあるのですが、驚くほど手軽で、家にある材料や調味料を使ったのに本格的な味になったことをよく覚えています。心平さんの母である栗原はるみさんと対比される料理研究家の小林カツヨさんですが、こんな本まで出ているほど、日本の家庭料理の歴史の中では代表的な存在です。
この本の中では、タイトルの二人だけでなく、ケンタロウさん、心平さん、ほか、古くは飯田深雪さんや、「あなたのために―いのちを支えるスープ」で有名な辰巳芳子さん、コウケンテツさんなどについても書かれています。料理研究家のレシピについて、また、日本の家庭料理文化の流れについて興味がある方には、面白い内容になっているのではないでしょうか。
栗原はるみさんの味を引き継いだ心平さんのレシピ。
ケンタロウさんが事故に遭ってから「男子ごはん」が無くなってしまうのではないか、と心配する声をよそに登場したのが、栗原はるみさんの息子である栗原心平さんです。
心平さんはケンタロウさんとは同じ男性料理家仲間として親しいということで、ケンタロウさんの代わりに番組を引き受けることになったということ。のちに母親の栗原はるみさんの後押しがあったということをどこかで読みましたが、人気者のケンタロウさんの代わりに出演するというのは相当勇気がいったのではないでしょうか。
私たちも栗原はるみさんの事は知っていても、心平さんの事は聞いたこともなかったので「誰?」状態でしたので。
心平さんの登場から、もうかれこれ4年あまり。太一君との掛け合いもこなれてきて、すっかり番組の顔となった今ですが、当初はかなりぎこちない感じだったのを覚えてます。テレビ慣れ全然していない感じ。
今思うと、周りの評判はさんざんでしたね。おまけに、心平ちゃんの作る料理はケンタロウさんのそれと比べて対照的。肉があっても必ず野菜、ガッツリした脂っこい料理の時にはさっぱりしたものと組み合わせる、あまりスパイシーな料理はあまりなく(辛いものが苦手な様子)、男性が余り使わないような根菜類や春菊といった香草、魚介類を使ったものもとても多くて、私の周りのコワイ(笑)お母さん達評は、
「あれは『男子ごはん』ではない」
というものでしたね。厳しいなあ。
私といえば、まあ、心平ちゃんのギャグにはついていけないものを感じつつ(「男のロマン」の踊りとか、「シンペイズポイント」のポーズには、思わず目を反らしそうになるにもかかわらず)料理については、
「美味しそう!私のような女性にもやさしくて、香草や根菜類も使った私好みのレシピ!」
とずっと思っていました。たとえば、鍋やうどんひとつにしても心平ちゃんレシピではセリとか、春菊とか、根三つ葉とか、入れるんですよ。繊細なレシピが多いんですよね。
これは間違いなく母親の栗原はるみさんの影響なんだろうな、と思います。はるみさんの料理も、もともとは和食がベースにあって、旦那さんに出会ったことで洋食の要素が追加されたそうですが、とにかくおしゃれ、手軽、美味しい、というのが特徴だそうです。はるみさんのNHK Eテレでやっていた「きょうの料理」の《栗原はるみのお弁当12か月》《栗原はるみのふたりの週末ごはん》を観たのですが、料理や生活を愉しみながら作ってる姿がとても印象的でした。
最近の心平レシピは「男子ごはん」風に進化している。
さて、心平ちゃんの料理、最近では少しガッツリを意識し始めたのかな?東南アジアに出かけて、現地料理をアレンジしたエスニック料理や、にんにくや内蔵なんかを多用した「男の料理」に進化してきているようです。先日15日放映のレシピは「とろとろ牛すじとトマトのWソースカレー」ですし、男子が好きなスジ肉使ったカレーなんて美味しそうですよね。
ちなみに2016年の「男子ごはん」の人気レシピ上位3つは以下のとおりだそうです。
【第1位】牛の角煮旨辛丼&春菊サラダ(2016年5月15日放送)【第2位】めんつゆを使った和風のチャーハン&餃子(2016年5月22日放送)【第3位】五目うま煮麺(2016年10月9日放送)
次回の放映のレシピは「旬の食材たっぷり!冬のあったか和定食!ピリ辛ブリ大根」
で、コチュジャンや生姜を使った体にもあったかいレシピに、レンコンの揚げ物といった根菜もたっぷり、真冬にぴったしのレシピになっているようです。
和洋中を折衷した、心にも体にもやさしいレシピ、おすすめです。
これからも、心平ちゃんのレシピに私は期待したいと思います。