『おんな城主 直虎』 第9話「桶狭間に死す」のあらすじと感想

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こんばんは。さるぼぼ母です。
『おんな城主 直虎』 第9話「桶狭間に死す」のあらすじと感想をご紹介したいと思います。
*ネタバレが含まれますのでご注意ください
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永禄3年。誰もが今川の勝利を確信していた桶狭間の戦い。今川軍は大敗を帰す。

永禄3年(1560年)5月、今川義元(春風亭昇太)が尾張に織田の制圧に攻め込んだその数25000、誰もが今川軍の勝利を疑わなかった戦であった。織田制圧も目前だったと思った矢先。

尾張の今川の陣地で明方、井伊直盛(杉本哲太)はおかしな音に気がついていた。
織田が今川を急襲したのである。井伊軍は不意打ちを食らう。

その頃、次郎法師(柴咲コウ)は井戸の前で祈っていた。何か気になる。気のせいか。そこに千賀(財前直見)もやってきて、無事の戻りを井戸に祈っていた。

その時、昊天(小松和重)が慌ててやってきた。尾張の桶狭間で今川の軍勢が大敗をきしたと。

井伊城。中野直由(筧利夫)、新野佐馬助(苅谷俊介)、井伊直親(三浦春馬)、小野政次(高橋一生)など残された家臣が集まっていた。千賀と次郎が急いで駆けつけた。

「お方さま、相当なけが人が出るので屋敷を使わせてください」と政次は言った。父の井伊直盛(杉本哲太)を心配する次郎に対し、「まだわからぬ、無事に戻ってくることもある」と千賀は気丈に言った。

尾張、大高城では松平元康(阿部サダヲ)が碁を打っていた。雨上がりに奇襲をかけられ、今川義元(春風亭昇太)も討ち死にした話を家臣に聞いた松平元康は呆然となった。家臣は織田はこちらにも奇襲をかけるだろう、と元康に指示を請うた。
妻の瀬名(菜々緒)の「出世を」という言葉が頭をよぎる。「ここを出てはどうだろう? 岡崎に戻るというのは。またとない好機なのだ」
元康は岡崎城に戻ることにした。長年の今川の人質生活からようやく解放されたのだ。勝利の声をあげる元康。

井伊の城には負傷した兵たちが次々に運び込まれていた。手当をする次郎、井伊谷の人々。
そこに奥山朝利(でんでん)が負傷して運び込まれてきた。奥山の娘で小野玄蕃(井上芳雄)の妻であるなつ(山口紗弥加)が玄蕃の事を尋ねると、見事に戦って討ち死にしたと、いう。涙ながらに聞くなつ。それを聞いた兄の小野政次(高橋一生)は、ただただ拳を握りしめていた。

駿府今川城。今川氏真(尾上松也)に今川勢が大敗した様子が知らされる。家臣に太守様に代わってお下知を、と請われるが「そちたちの好きなようにせよ」と言って逃げる氏真。

三河・岡崎城に元康が着いてみると今川が大敗したことに怖じ気づき、裳抜けの殻だった。「戻れてしまった」と喜ぶ元康。勝利の声を上げて一緒に喜ぶ家臣たち。

逃げられないと覚悟した井伊直盛は自害して果てた。父の首を前に涙が止まらない次郎法師。

負傷した奥山朝利が寝ているところにきた次郎法師。戦の様子を聞く。
地獄のようであった。雨上がりに急に攻め入れられ、敵味方わからぬ有様、そこからは総崩れになり、と奥山。
「殿はその時?」と聞く次郎法師に対し「情けないことにお姿を見失いました。どこかに逃げていればいいのですが」と答える奥山。

そこに、南渓和尚(小林薫)がやってきて父上(直盛)がもどってきたと暗い顔で言った。次郎が行ってみると、千賀が首桶の前に座っていた。千賀が首にかかった布を剥がすと、それはなんと、直盛の首だったのである。
「殿を連れ帰ったのはおぬしか」と家臣が奥山孫一郎(平山祐介)に尋ねると、孫一郎は頷いてその時の様子を語りはじめた。

今川の劣勢が明らかになり、孫一郎と逃げてきた直盛は、自分の命を絶つと宣言した。織田の手に落ちるのではなく、自らの手で命を絶つことで、井伊の役に立ちたい。直盛の首を掲げ、織田の軍を抜けて、井伊谷に戻ればいい、と孫一郎に言い残して自害した直盛。お前たちはこれからだから、と。

「殿、お働き、まことご苦労様でございました。お髭をととのえましょうね」と千賀は道具を持って、直盛の髭を整えた。あちこちから嗚咽が聞こえる。鳴き声を上げる侍女。

次郎は静かに見ていることができず、その場を走り去り、井戸の前に座り込んだ。
「おとわ。いつか、もしも…いつか」と父が以前に次郎に言いかけた声が頭をよぎる。
「なんだったんですか?父上」と父を呼んで声をあげて泣く次郎法師だった。

直盛の遺言は直親ではなく、中野直由に家督を継がせるというものであった。

数日後、直盛、玄蕃ほか亡くなった16名の葬儀が行われた。井伊の重臣の誰もが血縁を亡くしていた。桶狭間は井伊にとって大打撃だったのである。

葬儀が行われてから間もなく、今後の事を考えるため井伊直平(前田吟)、直親、新野左馬助、小野政次、中野直由、奥山孫一郎ら残された井伊の重臣たちが集まった。直親に家督を継がせたい、と言う直平に対し、佐馬助は「奥山孫一郎は殿の遺言を承ってると聞いた」という。

孫一郎の話を聞いてみると、直盛が自害する直前に残した遺言とは「今後の井伊谷を中野直由に任せる」ということだった。
あまりに意外な話に「何故だ?」と怒る直平。驚きを隠せない直親と家臣たち。

その時、政次が言った。
「思いますに今後、三河は荒れるため、直親様を戦の矢面に立たせないようにと思ったのではないでしょうか」直親を戦に巻き込ませないための直盛の心遣いだと言うのである。

ショックを隠せない直親に対し、
「たしかに今川の弔い合戦があるやもしれない。お前の力不足などではなく、直盛の性分だ」と慰める直平。
「いいえ、身に余る心遣い、痛みいります」と直親。

負傷した奥山朝利は祝田でこの話を聞かされたが、後見である奥山家を差し置いて中野が指揮を取ることを納得できない。息子である孫一郎が直盛がたしかにそう言った、と伝えても
「誰かに入れ知恵されたのではないか」と疑う。その誰か、というのは他でもない小野政次である。たしかに立板に水のように話をしていたと孫一郎が言うと、ますます疑う奥山朝利。小野が井伊を乗っ取ろうとしているというのである。

聞いていた直親が見かねて中野に後を継がせることに、政次には何の得もないからそんなことはない、と庇う。「そうだといいがな」と奥山。

井伊城。後見人を任された中野は政次とやり合いながら、壊滅的になった井伊の立て直しに着手していた。一方、直親は会合の際に政次が言った言葉が頭から離れなかった。「今はそんなことを気にしているときではない」と呟く直親。

次郎法師は父の位牌を前にして祈っていた。和尚にしばらく千賀の側にいて力になりたいと申し出たのである。
なつを始めとして、討ち死にしたものたちの家族に千賀は膨大の数のお悔やみの文を書いていた。「いつもこんなに出していたのですか?」と尋ねる次郎に、
「かように出すのははじめてですけどね。お悔やみを言うのは私しかいません。父上のために討ち死にしたのですから」と言う千賀だった。
「手伝います」と次郎は母に言った。

中野が家督を継ぐことに納得できない奥山は、小野政次を疑い始める。

奥山朝利の怒りは収まらなかった。小野政次が家中を意のままにしているのと同じではないか、と。
「綴りと筆を。小野の人質に取られたなつと亥之助を取り戻す。このままでは小野に強く出られぬようになってしまう」とますますヒートアップする奥山。
さすがに「お考えが過ぎないか」と孫一郎に戒められるが取り合わない。

小野の家では政次がなつに話をしようとしていた。奥山から届いた手紙になつと息子の亥之助を奥山に引き取りたいと書いてあったため、なつの意向を尋ねたのである。
「どうする?亥之助を連れて奥山に戻るか?」となつに聞く政次。
「お方様よりできればこちらにとどまってほしいとの文をもらいました。亥之助はここに馴染んでいるし、置いていただけるのであれば、引き続きこちらにご厄介になりたいと」となつ。

それを聞いて感極まる政次。
「ありがたいと思って。亥之助は玄蕃の幼いころに瓜二つだから」
「嬉しゅうございます」となつ。
「では、お断りしてもよいか」という政次にうなづくなつであった。

断りの手紙を受け取った奥山。手紙を破り捨てる。
「守られねばならない」と繰り返す。

一方、駿府に到着した南渓和尚は、佐名(花總まり)のところを訪ねた。
今川の家中をしきっているのは誰かと尋ねる和尚に対し、佐名は答えた。
「朝比奈様にございますが三浦様と折り合いがつかず、決め事が決められぬと聞きました」
「では弔い合戦は?」という和尚。
「すぐには無理では、という噂です」と佐名。
和尚は元康の様子も尋ねたところ、元康が空き家となった岡崎城を織田の手に落ちぬように守ってる、という佐奈。どう考えても不利な戦なのに、と訝る和尚。
「まだ答えは出てません。兄上、この先いかようにもならなくなったら、瀬名たちを井伊に匿ってください。今まで、井伊を助けてきたと存じますが?」と佐名は言った。

千賀の手紙の中にあった父直盛の次郎に対する思い。

次郎は母の書いた膨大な数のお悔やみの手紙を侍女に渡していた。
「母上にかような文をくださる方はいないのだな、夫を亡くしたのは母上も同じなのに」とため息をつく次郎。
母のいる部屋に戻ると、千賀は疲れ果てて寝ていた。
ふと見ると、一通残ってる文。それは、おとわ宛の千賀からの文だった。
文を開ける次郎。傷心の次郎に対して気遣う母の手紙にはこうあった。

父上はやさしく、人の心を大切にしていた人でした。時にはそれが頼りないと映る時もあったが、私心はなく、井伊のためであればどこまでも身を削る人でした。

井伊のために出家し、井伊のために還俗をあきらめたそなたは父上に似ている。そんな次郎がここにいてくれるのがありがたいです。

私は何度も父上がこういうのを聞きました。
「村で次郎が働いているところを見た。日に焼け、ボロを纏ってるのに美しい。誰に似たのだろう」と。そして涙目で月を見ながら、
「いつかもし、世が治まり、穏やかになったら、辻が花でも着せてやりたい。美しいぞ。いつか、もし、世が変わり、穏やかに暮らせるようになったら、辻が花を着せてやりたい、どれほど美しかろうか、可愛いかろうか。月とどちらが美しいか」と。
この手紙がつかの間、そなたをただの娘に戻すことを祈りつつ。

千賀

次郎は泣いていた。
目を覚ました千賀に「今宵一緒に月見でも」と話しかける次郎。

直親としのに念願の後継ぎが。喜びも束の間、次郎の元に切られて負傷した政次が現れた...

その時、直親としの(貫知谷しほり)が千賀の元にやってきた。
「後継ができました。亡き殿のおかげ。この子は殿の生まれ変わりではないかと」
とうれしそうに報告するしのと直親に対し、それを聞いて涙する千賀。
「なんだかびっくりして。どうしたんでしょう。気が抜けてしまって」
「良かったのう、母上」と部屋の外から聞いて涙する次郎であった。

奥山朝利はなつと亥之助を戻すために政次を呼んで説得をしようとしていた。
「しかし、何度も伝えているようになつ自身が小野に留まりたいと申しています。亡き殿が結んでくれた玄蕃となつとの大切な縁ですので」と断る政次。

「亥之助がこちらに来れば、そちが人質を取られた形になるからか、図星だな?」と言う奥山の言葉に政次の態度は豹変した。

「そんなことは微塵も考えてはいません。しかし奥山さまは亥之助を小野から取った人質であると、と考えているのですか?お方さまが知ったらさぞかし悲しむでしょう。
新野様も中野様もこんな大事の時にそのように自分の家のことばかり思っているのだと知ったら、どうお思いになるでしょうか?」

それを聞いた奥山は顔色を変えた。
「そういうわけではない。なつがそのように言っているのなら仕方がない」と、いったん聞き入れたかのように見えた、が。
政次が帰ろうとすると、奥山がいきなり政次を切りつけてきた。

龍潭寺。後継ぎができたことに感謝して祈る次郎。
その時、庭に人影が見えた。見ると政次が怪我をして傷つき、倒れ込んでいる。
「どうしたのだ?」と次郎が尋ねると政次は言った。
「奥山殿を、切ってしまったのだ」

(第9話終わり、つづく)
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さるぼぼ母の感想

桶狭間の戦い、あっという間に今川勢はやられてしまいました。それほど不意を突かれた戦いだったのでしょうが、誰もが大勝すると確信していたこの戦いにあっけなく今川義元、井伊直盛が討ち取られてしまったという衝撃的な事件でした。

それにしても直盛の死は哀しいものでした。次郎を思い、家臣を思い、いつもやさしい父の死を悼む次郎の気持ちが痛いほど伝わってきて、涙してしまいました。特に千賀が書いた手紙の中の直盛の描写についても、父が娘を思う気持ち、母が娘を労る気持ちが伝わってきて、この回は本当に涙なしでは見られなかったように思います。
展開が早く、盛りだくさんで、哀しく、辛い回でした。

奥山朝利が政次に抱く疑念がどんどん膨らみ、本来なら親戚であるはずの小野に対して憎悪となりました。小野に生まれたことで、何故か井伊の人々を不幸に巻き込んでいくのが政次の運命なのかもしれません。

なつが留まりたいと言った時の人の良い表情に対して、奥山が自分に対して悪意を抱いていることを知った後の政次の言動は別人でした。この2つの政次はもともとの脚本と演出にあるのか、それとも高橋一生さんの演技なのか、ちょっと分からなかったのですが、この方とても面白い演技をするなあ、という印象でした。フジテレビで放映中の「カルテット」でもかなり変わった役をやっていて、今、人気だというのがわかるような気がしました。

また、ぼんやり役の元康(家康)を演じる阿部サダヲさん、相変わらず、ホント上手いです。なんというか、変わった人、何を考えているのかわからない人をうまく表現していますね。元康がどのように天下を取っていくのか、のし上がっていくのかがこのドラマの伏線となるようですね。

さて、桶狭間の戦いということで大変楽しみにしていた市川海老蔵さんの織田信長ですが、残念ながら今回はお目見えせず、戦いはあっという間に終わってしまいました(笑)。

やはり、女性の描く戦国時代劇なので、どうしたって戦いのシーンは少なくなるのでしょう。私は女性ですので、戦いのシーンばかりあっても面白いとはまったく思わないため、このくらいでちょうど良かったかもしれません。

さて、最後は政次が奥山を殺してしまった(?)という事件が起こります。これで政次と井伊、そして次郎の関係はどうなっていくのでしょうか。

単純に次郎と直親、そして政次の3人が主役とばかり思いきや、いろいろな展開にさすが大河。かなり面白くなってきました。

だいぶ長くなりましたので、今日はこの辺で。
それではまた。

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