『A LIFE〜愛しき人〜』の第10話(最終回)のあらすじと感想

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さるぼぼ母です。

キムタク主演のTBS日曜劇場ドラマ『A LIFE〜愛しき人〜』の第10回のあらすじと感想です。今回が最終話となったこのドラマ、深冬を助けるのは壮大なのか、沖田なのか。そして深冬は助かるのでしょうか。

*このブログは詳細なネタバレが含まれますので、ご注意ください。

壇上壮大は桜坂中央病院との合併話を虎之介に知られ、病院を追放される。

壇上壮大(浅野忠信)に振り回されて、嫌気がさした外科部長の羽村圭吾(及川光博)は元顧問弁護士の榊原実梨(菜々緒)と共に、壮大が桜坂中央病院に壇上記念病院を飲み込ませようとしていた合併の話を院長の壇上虎之介(柄本明)に暴露した。

壮大がこの病院を乗っ取ろうとしていたことに怒りを爆発させた虎之介は壮大にこの病院から出ていくように命令する。壮大が虎之介に弁解しようとしているところに、羽村と榊原も入ってきて言った。

「君は言ったよね。手に入らないのなら、いっそ無くしてしまえばいい」と羽村。
「深冬先生のオペ、失敗して死ねばいいと言っていましたよね」と榊原も言った。

沖田一光(木村拓哉)は壮大が深冬のオペの準備を熱心にやっていたことを虎之介に語る。
「この男を庇うのかね」という虎之介に対し「深冬さんを救いたいという気持ちに嘘はないと思います」という沖田。
「この男がオペしようとしたのは、本当に救うためだと言い切れるのかね?」という虎之介に対し、沖田は「言い切れると思います」と断言した。

壮大は姿を消し、病院の行く末を案じる医師たち。

部屋を後にする壮大を追った沖田。深冬のオペは誰がやるんだ?という沖田に対し、お前がやれ、なんで深冬と抱き合っていたんだ、と嫉妬が消えない壮大。
「俺の気持ちは誰もわからない」

榊原は深冬に言った。「副院長の心にも穴が空いているんですよ」

羽村は壮大が病院を出ていくことを意志たちに説明した。最低だ、という彼らに対し「僕も副院長を売ったんだ。責任を取って出ていくよ。辞めます」と言った。

沖田は深冬のオペの前になんであんなことをしたのか羽村に尋ねた。
「沖田先生が来てから壮大が壊れはじめたんだ。これ以上放っておけば危険だと思ったんだ、友達として」と羽村。

病院全体の会議で事務部長の真田孝行(小林隆)は一致団結を呼びかけた。病院の行く末を案じる医師たち。沖田は深冬のオペの準備に戻った。
壮大の言葉、羽村が言った言葉が頭から離れない沖田。

深冬は壮大の携帯に連絡しようとしていたが、繋がらなかった。壮大は2週間も何の音沙汰もないまま過ぎていこうとしていた。オペは迫っていた。

深冬のオペが行われたが、出血のため脳が腫れて3つ目の腫瘍を取りきることができない沖田。

沖田は入院した深冬の部屋を訪れた。バレーテストをしたところ、深冬は意図せず左手が下がってきていることが見とれた。前回の出血で腫瘍が3つに分かれてしまったこと、3つ目の腫瘍が深い位置にあることを説明する沖田。

沖田は深冬のオペの説明をオペに携わるスタッフに説明した。
「深冬先生を必ず小児外科医としてここに戻したいと思っています。このメンバーだったらやり遂げられます」

深冬のオペが始まろうとしていた。井川颯太(松山ケンイチ)に励まされ、手術室に沖田は入っていった。
アシストバイパス併用開頭腫瘍摘出手術という術名であった。深冬のオペを虎之介もモニタ越しに見つめていた。脳の血管は心臓の1/5の細さだった。しかし、脳が腫れて手術を進めることが困難になり、いったん閉じるしかなかった。

一番奥に会った腫瘍が脳の腫れによって更に奥に入り込んで手が出せなかった、と虎之介に説明する沖田。どうなるんだ?という虎之介に対し、腫瘍を放っておけば、再出血の可能性が高いので、脳の腫れが治まり次第、再手術をしたいと語る沖田。できるのかね?という虎之介に対し、今の状態だと時間内で取りきるのは困難だと思う、でも、今の状態を考えると一週間以内のオペが必要だという。考えます。
「沖田先生、何としてでも頼む」と虎之介は頭を下げた。

深冬の意識が戻った。「まだ生きてる、ありがとう」という深冬に対し、「ごめん、全部取りきれなかった。別の方法を考えるから」と沖田。
壮大からはいまだ連絡がなかった。

深冬が沖田にオペを頼もうとした理由が判明する。

誰もいなくなった実家で壮大は一人酒を煽っていた。専門じゃない弱みが出た、と沖田。見ると羽村が出て行く準備をしていた。
「羽村先生はどんな医者になりたかったんですか?」と羽村に尋ねる井川。「最初はここを理想の病院にするつもりだったんだけど、いつの間にかツートップになるのが目標になっていた。そのためには信じられないようなこともしたよ。井川先生のミスをネットに売ったりね」井川に謝罪する羽村。
「僕のような医者になっちゃだめだよ」

沖田のところに深冬の叔母がやってきた。深冬がりなに託そうとしたノートを壮大に渡してほしいというのだ。

沖田は深冬にオペの方針を説明しようとしていた。自分が壮大を追い詰めた、と語る深冬。壮大ではなく、沖田にオペを頼んだのにも理由があると深冬は語った。

深冬の脳の腫れは順調に引いていた。4日後にはオペが可能だという。あとは神経と腫瘍を見分けられるか、ですよね、とオペナースの柴田由紀(木村文乃)は言った。
「本当はオペに必要なこと分かってますよね?」

一人実家に戻り酒を煽る壮大を見つけた沖田は説得しようとする。

沖田は自宅に帰った。父の沖田一心(田中泯)に寿司を握ってもらう。
「おやじ、俺が医者になるとき、なんで信じてくれたんだ」
「信じてないよ。しかし、一度言い出したら聞かなかったから。でもな、おめえのそういうところがいいんだ。どんな時でも馬鹿みたいにひたすら突き進む」
沖田は自宅で子供の頃の名簿をみつけ、壮大の自宅を訪ねた。壮大は自宅で飲んだくれていた。
「なんで連絡しないんだ。メール見ただろ、深冬だってお前の事待ってるんだから」という沖田。
「何しにきたの?」という壮大に沖田は語った。
「深冬が俺にオペを頼んだのは理由があるんだ。お前がオペをしてお母さんに何かあったら子供が悲しむだろう」
沖田に先に話をしたことに対して不満を漏らす壮大。
「俺にも家族に対する気持ちがあるんだ。俺の気持ちは誰も聞かない。頑張って頑張って、それでも受け入れてもらえない。だからこの家を飛び出したんだ。結局、ここに戻ってきた。俺の人生は一体なんだったんだ。お前はいいよな、みんなに必要とされて」

「俺はお前のことが羨ましかった。努力家で何でもできて、学歴もコネもない俺とは違っていた。
シアトルに行ったのもお前に追いやられたわけではない、追いつきたかったんだ。
深冬との事だって、自信がなかったんだ。
深冬から逃げていたんだ。
でも、シアトルに行ったから今の俺がある。ここに戻ってきた時、やっぱり壮大はすごいな、と思った。
自分の価値を認めてないのは自分だろ。深冬はお前を待ってる。彼女を救うにはお前の力が必要なんだ。
お前の気持ちなんてわからない。でもお前も俺の気持ちはわからないだろう。でもだからこそ、向き合おうとするのが大事なんじゃないの?」
そう言い残して沖田は去った。

深冬のオペが再開された。難しい手術を行おうとする沖田の前に壮大が現れる。

脳の腫れも引き、深冬の再手術が3日後に行われることになった。手術室で待つ沖田の前に壮大が現れた。手術室に現れる二人。それを見て驚く病院の人たち。それを見て虎之介は言った。
「彼は脳外科の腕だけは確かだ」
深冬のオペは再開された。そして、壮大と沖田の力によって、3つ目の腫瘍を摘出することができた。手術は成功したのである。

「面倒臭い人ですね」と柴田は言った。

沖田は壮大を呼び止めた。
「俺一人ではできなかった、やっぱりお前は最高だ、外科医として」
と言った。

目が覚めた深冬に手術の成功を語る沖田。壮大が手伝ってくれたから。誰よりも深冬の事を大事に思ってくれていたことを告げた。
手術の成功を皆が祝っていた。

沖田はシアトルに戻る準備をしようとしていた。実家に帰って一心に鯛茶漬けをねだる沖田。

沖田と壮大によって深冬のオペは成功を治めた。そして、すべては元に戻り、沖田はシアトルに戻るのだった。

深冬が目を覚ますと壮大がそこにいた。手を伸ばす深冬の手を握って、泣く壮大。「おかえりなさい」と深冬は言った。

壮大は壇上記念病院に戻り、沖田はシアトルに戻ることを壮大に告げた。虎之介に深冬と壮大に病院を任すことにしたのである。
「今度こそ理想の病院を作るよ」と壮大。
「じゃあな」と沖田は壮大の部屋を後にした。

井川がやってきて、自分が留学を視野に入れることを伝えた。医者としてオペも経営も限界を超える、と自信満々の井川。
柴田は沖田についていくのではなく、この病院に残ることにした。
羽村にも副院長としてこの病院に残ってほしいと伝える壮大。
「友達だから」という壮大に「友達ねえ」と笑う羽村だった。

病室を訪れると「シアトルに戻るんだってね」と深冬は言った。
「いろいろあったけど、会えてよかった」と沖田は言って深冬の病室を後にした。

壇上記念病院は小児外科の再生を図っていた。
榊原は工事現場で働く父親に会いに行き、深冬は現場に戻った。
そして日常が元通りに回っていく中で、シアトルではーー
沖田がオペを行おうとしていた。
「じゃあ、彼女の命を救おう」

(完結)

さるぼぼ母の感想

深冬という一人の女性をめぐり、対立する壮大と沖田。結局、深冬と沖田の間には何ごとも起こらないのに、壮大が深冬と沖田の仲を疑い嫉妬心から自滅しそうになるという物語でした。

結局、物語の主人公が誰だったのか、本当に沖田だったのか、実は今ひとつわからない部分がありました。深冬の脳腫瘍を手術するというただひとつのイベントに集約していくこのストーリーでしたが、結局最後は壮大と沖田が協力して深冬のオペを成功させるというオチが、なんとなく最後まで腑に落ちません。

最後の壮大演じる浅野忠信の気持ちが少しだけわかったような気がしました。浅野忠信という俳優がもしかすると自分の物語を作ろうとしていたのかもしれません。それにしても、沖田という医師の存在によって、それぞれの立場でそれぞれが自分のやるべきことを見つめ直すことができた、というのがこのドラマが言いたかったことなのでしょうか。

これを見ているとドラマツルギーというものが何なのか、非常に考えされられるものがありました。ストーリー展開が人を感動させるのではなく、普遍的な物語の周辺に人を感動させる機微があるのです。

また、俳優の演技についても考えさせられました。書き割りのような演技に見えたのは何故なのか、なぜキムタクを引き立てるような演出になっているのか、海外のドラマを見るにつけ、日本のドラマのレベルの低さには目を覆うものがあるのですが、今回の最後の展開にもかなり疑問を感じざる得ません。

せっかくお金を使ってドラマを作る以上、ドラマ性というものが何なのか、俳優の演技とは何なのか、スタッフにもう一度考えてもらいたいです。最終回にこんな辛口の感想になってしまいましたが、キムタクという目玉商品に視聴率を委ねるのではなく、きちんとしたドラマを作ってもらいたいと切に希望したいと思います。