「ウェントワース女子刑務所」シーズン3の第5話「慈悲の心」のあらすじと感想

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さるぼぼ母です。

huluで配信中の「ウェントワース女子刑務所」シーズン3の第5話「慈悲の心」のあらすじをご紹介します。

※ネタバレになりますので、まだ見てない方はご注意ください。

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フレッチャーは復職を勧められたが、なかなか決心がつかなかった


ファーガソンとチェイニー所長は事故で記憶を失ったフレッチャーを呼び出し、ウェントワースへの復職を勧めます。

「君の力になりたい」という所長に対し、フレッチャーは自分にはまだ早いと復職を断りますが、所長は復帰したくなったらいつでも自分に連絡を寄越すように伝えます。

ファーガソンもフレッチャーを心配しているような言葉をかけますが、彼が部屋を出ると所長にこう言いうのでした。
「あなたが理事会に入れ知恵したの?」

復職を断ったものの、自宅に戻ったフレッチャーを待っていたのは未払いの督促の電話でした。家は荒れ果て、薬と酒を一緒にあおるフレッチャー。

一方、ヴェラの体調は悪化していました。咳が止まらずトイレで嘔吐をするヴェラは、暴動で人質にされた際に、囚人のルーシーにC型肝炎の血液の入った注射針で傷つけられたのでした。

感染を疑うヴェラはネットでC型肝炎について調べます。そこに看守のリンダがやってきてフレッチャーの復職の件について話し始めます。

ヴェラはファーガソンが自分を見捨てたことでC型肝炎に感染したことに気づく。


ファーガソンがフレッチャーを嫌っていたのに復帰を勧めるわけがないとリンダは不審がりますが、ヴェラは「看守長はフレッチャーを心配している」とファーガソンを庇います。

それを聞いたリンダは「あの看守長が職員の身を案じるわけがない」と否定します。「どういう意味?」と尋ねるヴェラに対して、リンダはヴェラが人質に取られた時のことを語り始めます。

「あなたが囚人に人質に取られた時、ファーガソンは囚人の要求を拒否した。ドアを開けたのはチェイニー所長が命じたからよ。あなたに危険が迫っても動じなかった」
「囚人との交渉はご法度だもの」とヴェラは動揺を隠しますが、ファーガソンの言動が嘘だということにうすうす気づきはじめていました。

ヴェラはフレッチャーの自宅を訪れます。荒れ果てた部屋に驚くヴェラでしたが、復帰をしない理由を彼に尋ねます。

「看守長は俺を嫌っている。本心では復帰を望んでいない。復帰は所長の考えだろう」とフレッチャー。


ヴェラはファーガソンがフレッチャーの身を案じてることを強調した上で、あなたは家から出て働くべき、今の困難を乗り越えるべきだと説得します。

「病院では、退院することだけを考えた。だが、その先の事は考えていなかったんだ。退院できたけど、このざまだ。復帰は無理だよ。体も不自由だし記憶もあいまいなままだ。もう、昔の自分には戻れない」

そう言って泣き出すフレッチャーをヴェラは慰めるのでした。

フレッチャーの復帰。ビーはフランキーと共にジョディを監禁して告発を促そうとする


次の日、制服を来て復職を決意したフレッチャーの姿がありました。受付にいるフレッチャーの姿をじっと見つめるウィル。しかし、ファーガソンはフレッチャーに面会と受付の対応だけをさせようとします。
「カードも渡さないで」とヴェラに命じるファーガソンは続けます。
「なぜ心変わりを?」と尋ねますが、ヴェラは聞こえないふりをして部屋を去ります。

食堂でフランキーと娘のソフィが仲睦まじく話しているのに対してリズは苛立ちを隠しきれませんでした。食堂は冷え切って囚人たちは暖房をつけるよう訴えますが、冬まではダメだとリンダは囚人たちに伝えます。
それはファーガソンの命令でした。

寒さに耐えきれずドリーンはビーに、看守長に頼むように言いますが、ビーはそれを拒否します。
「暴動の罰だわ」とドリーン。

ビーはジョディにファーガソンを告発するように勧めますが、ジョディはそれを拒否します。ビーはジョディが告発を決意するまでは、食事を採らせないよう仕向けます。

ビーはフランキーにもジョディに告発させるよう協力を要請しますが、それを拒否するフランキー。
「ジョディは告発なんかしない」
「協力して。虐待を告発しなきゃ。看守長は想像以上に手強い」というビーの言葉に対し「悪いね、興味ない」とその場を後にするフランキー。

食堂を後にしたフランキーをビーは追ってさらに協力を要請します。
そして、ジョディが彼女の身代わりになったこと、独房でなにか恐ろしいことが行われたことをフランキーに伝え、共にファーガソンを倒すよう説得するのでした。
二人はジョディの部屋に行き、ジョディが告発を決意するまで交替で彼女を見張ります。

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ソフィの収監について事実が明かされる。


翌日、カウンセラーのブリジットが開くカウンセリングの場で、リズはフランキーに絡みはじめます。フランキーの過去を知りたいと言うリズの言葉を受け、フランキーはソフィについて語り始めます。ソフィが自動車で人を轢き殺したこと。初犯なのになぜ勾留された理由が初犯ではないということ。そして、飲酒運転で免許が取り消されていたことを話すフランキーは、ソフィが「母親譲りのダメ人間らしい」とリズを挑発するのでした。

中庭にいるソフィに声をかけようとするリズに、フランキーは警告します。
「そちらがその気ならもっと悲惨な目に合わせてやる。私はメグジャクソンを殺していない」
ソフィはそんな母親を無視します。

監禁によって極限状態に陥ったジョディは、とうとう告発を決意する。


ビーは、中庭にいるジョディに話しかけます。腕をかきむしるジョディに敵は私じゃなくて看守長だから話をするように説得しますが、ジョディはまたもや拒否します。ジョディに眠ることも食べる事も許さず監視を始めてから4〜5日経ってました。

「眠らないと死んじゃうわ」というジョディに告白を迫るビーでしたがジョディはなかなか話すことができずに泣いてばかりいるのでした。

ジョディがいつまで持つか心配するビーにマキシンは他にも心配なことがある、と語ります。
「あの傷は自傷行為かも。彼女を追い詰めたのは私達だってこと忘れないで」とマキシン。

洗濯室にいるジョディに、これ以上は無理だからビーに看守長のことを話すように言うマキシンでした。しかし、ジョディはマキシンの言葉を無視しようとしますが、どこにも行き場がないことを悟るのでした。

その夜、ジョディはビーのところに来て、看守長の事を話す決心をしたことを伝え、ビーとフランキーの前で告白をはじめます。


「あれは独房に入って二日目だったわ。看守長が独房にやってきて、寝ている私の顔に枕を押し付けた。別の真っ暗な部屋にも連れて行かれ、自分が生きる価値のない人間だと言わされたわ。私に腕を引っ掻かせて、そこにアルコールをかけた。そして、それから、そのあと、打って変わって優しくされた。看守長の顔が頭から離れないの」と泣くジョディ。


看守長室を訪れたウィルは、ファーガソンにフレッチャーの復帰について語り始めます。
「今の彼に仕事が務まるとは思えない」というウィルをファーガソンはたしなめます。
「いかなる時も助け合いの精神が必要よ」

部屋を去ろうとするウィルをファーガソンは呼び止め、ビーに面会予定のプロクターなる人物は誰かと尋ねます。
それは、ビーにファンレターを送ってきた「カズ」という人物でした。それを聞いて、ビー宛の手紙は中身を確認することを命じるファーガソン。

ビーの熱狂的ファンであるというカズ・プロクターという人物との面会。


カズ・プロクターという人物がビーに面会にやってきます。ビーと握手するカズは目を輝かせてこう言います。

「本当に会えるなんて光栄だわ。あなたの影響力は絶大だわ。暴力被害者の女性たちが次々に反撃に転じている」

カズの言葉にビーは、自分が被害者ではなく、ただ復讐しただけで他人には関係ないから利用しないでほしいと伝えます。
「正義の鉄槌ですって?あなたが自警団のボスね」とビー。

女性に対する家庭内暴力の現状を変えないといけないというカズに、夫のハリーが殺害された件で自分に余計な容疑がかかることが迷惑だとビーは言いますが、カズはビーの夫は死んで当然の人間だと言い放ちます。

「もう手紙は送らないで。名前も使わないで。面会にも来ないで」とビーに対し、カズは看守にビーが言わされているのだと勘違いします。
「これ以上、私に構わないで」とその場を去ろうとしたビーの手をカズは掴み、ビーはカズの手を払い除け、二人は一触即発の状況になりますが、フレッチャーは悪態をつくカズを退室させます。

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ビーはウィルにカズが自警団でハリー殺害に関与していることをほのめかす。


面会室を出たビーは急いでウィル・ジャクソンを捕まえ、手紙の女と会ったことを伝えます。
「男性が襲われたニュースを見たでしょ?彼女は暴行に関わってると思う。名言はしてないけど、ハリーを殺したかも」とビー。

それを聞いたウィルはカズの住所を調べて自宅を訪れます。
ドアを開けたカズに「自警団の人だろ?レッド・ライト・ハンドだろ?」と単刀直入にいうウィルに、いきなりバットで殴りかかろうするカズ。
ウィルはバットを取り上げ、「あんたはだれ?」と叫ぶカズを残してその場を去ります。

ファーガソンはヴェラを呼び出して、フレッチャーの様子がおかしくはないか尋ねます。
「演技の可能性もある」とファーガソン。
「それはないと思います」とヴェラ。
「彼の事はあなたが一番良く知ってるわね。ところであなたは病院に行った?」とファーガソンは言います。

ジェシカは悪夢を見て不安になるドリーンに寄り添って自分の話を始めます。昔子守をしていたこと、その子が突然死して解雇されたこと。自分が家族同然と思っていたのに、と子供への思いを語るジェシカ。
ドリーンに死んだ子供の事を思い出して、いつまでも育っていく様子を想像したらいいわ、とアドバイスするのでした。

フランキーはブリジットのカウンセリング中に彼女を誘惑します。
あれこれとブリジットの事を聞くフランキーに対し、とうとうブリジットは言います。
「そうよ、私はレズビアンよ」

仕事中に靴紐がほどけ、なかなか結べないフレッチャーの傍にファーガソンが現れます。
「無理しなくていいわ」とファーガソン。

マスコミはウィルを容疑者として追い回し、フレッチャーの記憶が蘇り始める。



ウィルが刑務所に出所すると、マスコミがやってきて殺人事件やビーとの関係についてしつこく尋ねます。誰がマスコミに漏らしたかを心配するウィルに対し、警察が情報を漏らしたことをほのめかすファーガソン。
そして、ウィルに対する信頼は揺るがない、と嘘を付くのでした。

靴紐がまたもや解けたフレッチャーは、ジェシカの部屋の前に座って靴紐を結び直そうとします。フレッチャーに気づいたジェシカは彼に声をかけます。
「フレッチャーさん?」
フレッチャーはジェシカの顔も名前もすっかり忘れてしまっていたのでした。靴紐を結ぶ手助けをしようとフレッチャーの傍に跪き、彼の顔を見上げたジェシカはこう言って、また誘惑しようとします。
「思い出すわ。あのときの事。今は誰もいないのよ」
フレッチャーは何のことか分からず、その場を後にしようとしますが、その時、ふとカードがなくてパニックになった記憶が蘇った彼は、ジェシカを鷲掴みにしてカードをどこにやったかと怒鳴り始めます。
「放して!知らないわ」とジェシカは叫びます。
フレッチャーの記憶は少しずつ、戻り始めていました。

ヴェラはあの日の事をフレッチャーに説明します。ビーが逃亡した日、フレッチャーがカードを無くしたこと。ビーが喧嘩に使う刃物を手に入れるためにそのカードを使ったこと。
「記憶が戻るのが怖い。思い出したくない」とフレッチャーはヴェラに言います。

カズはウィルの身元を知り、フレッチャーは何かを決意する。


囚人たちは、マスコミにウィルが囲まれてビーの夫殺害の容疑についてマイクを向けられている映像をTVで見ていました。その時、ちょうど監視室にいるウィルの元に電話がかかってきます。それはカズからでした。
「あなたが誰かわかったわ」

ヴェラは医者から自分がC型肝炎に感染していることを告げられます。やはり、人質にされたあの時、注射針によって感染したのです。

フレッチャーは自宅で銃を組み立て、弾を込めていました。フレッチャーの記憶は回復しはじめていました。
その時、ヴェラがフレッチャーの家を訪れます。ヴェラは自分の気持ちをどうしたらよいか分からなくなったのでした。しかし、フレッチャーはなぜかこう言います。

「君に話したいことがある。聞いてくれ。気づいたことがある。あれは事故じゃなかった。うつ病を患っていた俺はわざと飛び出したんだ。戦場で受けたトラウマに心を蝕まれ、自殺願望があったんだ。カードを無くして首になりかけた。すべてを失いそうになり、やけになってトラックの前に」

それを聞いたヴェラは泣き出します。
「真実が分かって楽になったんだ。本当に。真実は人を自由にする、こういう言葉があっただろ?」というフレッチャーにヴェラはこう告げます。
「いえ、違うわ。真実は時に残酷だ、だわ」

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さるぼぼ母の感想。


ファーガソンを倒すため、ジョディの証言は欠かせないものでした。ファーガソンがジョディに行ったことを告白させるためにビーはジョディに拷問に近い事を行います。

すなわち、食べさせない、眠らせないことでした。
ジョディの告白だけを聞くと、そんな事だけで人間が操れるものだろうかと思えるのですが、極限状態にされ、さらに優しくされるという行為を繰り返すと、トラウマが残るのかもしれません。

ジョディを演じるのはピア・ミランダ(Pia Miranda)さんという印象的な女優さんです。同じジャンキーを演じるスカイとは違ってか弱くてかわいい感じの女優さんですね。

ファーガソンの人物設定で興味深いのはこの部分です。「フリーク(怪物)」と呼ばれていますが、この人格障害者がどのようにして人を操るかを緻密に描いています。実はそういった心理学的な根拠があるのかもしれません。

そして、今回の主役であったフレッチャーもファーガソンの犠牲者でした。ファーガソンによって人生を破壊されたフレッチャーは奇しくも刑務所に復職し、ジェシカとの接触によって、記憶が蘇り始めます。

最後にヴェラに語るこの言葉は、実際に本心ではないように思えます。自分から自殺で飛び込んだのではなく、ファーガソンによって仕組まれたことだと気がついたフレッチャーは身の回りを整理し、銃を携帯するのです。気がついてなければ、そんなことをするはずはありません。

そして、C型肝炎に感染してしまったヴェラもファーガソンの嘘と悪事に気が付きはじめていました。ファーガソンに対して反撃をしようとする人物は揃いはじめました。

「ウェントワース女子刑務所」はhuluでただいま配信中


「ウェントワース女子刑務所」が見られるのはhuluだけです。現在、シーズン1〜4までを配信中。

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