大河ドラマ「西郷どん」第6回「謎の漂流者」のあらすじと感想

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さるぼぼ母です。
大河ドラマ「西郷どん」第6回「謎の漂流者」のあらすじと感想をご紹介します。

*詳細なネタバレが含まれますのでご注意ください

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吉之介が入れられた牢には外国語しか話さない謎の男がいた


御前相撲で優勝して、薩摩藩主島津斉彬(渡辺謙)と相撲を取ることになった西郷吉之介(鈴木亮平)は、斉彬を投げ飛ばしてしまい、牢に入れられることになった。

入れられた牢の中には、すでに男(劇団ひとり)がいた。

吉之介が牢に入れられた、斉彬を投げ飛ばして切腹しないといけないかもしれない、と聞いた岩山糸(黒木華)はいてもたってもいられず、城に駆けつけた。糸は吉之介の名前を呼びながら走っていた。

吉之介はその男に話かけたが、その男はただ英語の歌を口ずさむだけだった。

糸は西田下会所に駆けつけたが、吉之介の仲間たちは糸を押しとどめた。糸はふと我に返った。無我夢中で我を忘れていたのだった。吉之介を思う糸の気持ちを仲間たちは理解した。

一方、牢の中で吉之介はその男に話しかけた。警戒しているその男に水を飲ませ、食事をなんとか食べさせた。毒でも入ってるかと思ったのか、男は一切を口にしようとしなかったからである。その男は日本語は一切話そうとしなかったが、吉之介の言葉はわかるようだった。

刺殺されそうになった男を自宅に連れて帰る吉之介。やさしく男に接する満佐


その時、謎の男めがけて別の男が入ってきた。男は謎の男に襲いかかった。止めに入った吉之介に対し、小刀を抜いて男は言った。

「その男は琉球で、我が藩の秘密を見た。殺さねば藩が取り潰しになりかねん。どけ。お家の存続と一人の命、どちらが重いかわかってるのか!」

吉之介はその男と揉み合った挙句、男を投げ飛ばした。謎の男はそのまま気を失った。

家に帰った糸は西田下会所に行ったことを父親から咎められ、謹慎を命じられる。

一方、吉之介は家族の心配をよそに謎の男を連れて家に戻ってきた。吉之介が切腹させられたのではないかと心配していた家族はびっくり仰天する。すっかり疲れて気を失っていた男を西郷家は手厚くもてなすが、相変わらず男は英語しか話そうとしない。

満佐(松坂慶子)がやさしく男に接し、名前を尋ねると男は言った。

「ジョン・マン」

吉之介は大久保正助(瑛太)に英語の言葉を話せないかと尋ねると、大久保家には英語の辞書があった。辞書を片手に男と会話する正助。

器用に箸を使って食事をする男に、ナイフとフォークを使って食事をするアメリカ人に仕えるはずがない、と正助は訝る。しかし、満佐はやさしくジョン・マンに接し、いつまでもいればよいと声をかける。

吉之介はジョン・マンと名乗る男の口を割らせるために牢に入れられたと正助に告白する


ジョン・マンは男に嘘を付くな、と伝えるのだが、男はそれでも話そうとしなかった。
しかし、満佐が子どもたちに接する姿を見つめるジョン・マン。

吉之介は斉彬の側近である山田為久(徳井 優)に外国から戻ってきたジョン・マンはアメリカの密偵という疑いがあるが、一言も口を割らないため、その狙いを探るため吉之介を牢に送り込んだのだ、と正助に告白する。

「俺にはジョン・マンさんがどうも密偵には思えない」と吉之介。

その頃、日本から海外に渡航することは禁じられていたため、本当の事を話せば死罪になる可能性がある。それなのに帰ってきたのはなぜなのだろうか、と吉之介と正助は話すのだった。

その時、ジョン・マンが逃げ出そうとする。二人はジョン・マンを引き止め、斉彬が異国によく精通しており、本当の事を話しても死罪にはならない、と説得しようとするが、
「信じるもんか」とジョン・マンは英語で拒絶するのだった。

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ジョン・マンという男は土佐にいる母に会うために日本に戻ってきたのだった


その時、満佐が幼い兄弟を寝かしつけている声が聞こえる。それを聞いたジョン・マンは突然涙ぐみ、声を上げた。

「おっ母。おっ母.... 」

それを聞いた吉之介と正助は驚いた。聞いていた吉兵衛(風間杜夫)は、それは日本語だ、一緒に飲もうと声をかけた。その時、吉之介はジョンの母が土佐にいるのか、と思いついた。ジョンは土佐にいる母に会いにきたのだ。

「殿なら必ず土佐に帰してくれもす。土佐のどこに母上はいるのか?」吉之介は聞いた。
「中ノ浜」とジョンは答えた。

吉之介からの報告が斉彬に届いた。

「なるほどあの男、土佐の母に会うために来たのか」斉彬は言った。

訝る山田を制して斉彬は西郷家にあるものを届けた。包みを開けてみると、書状と一枚の着物が入っていた。
それは、ジョンの母が彼にかけてくれた着物だった。それを抱きしめるジョンに吉之介は言うのだった。

「母上は元気にしているそうだ」

ジョンはその着物を抱きしめて泣いた。
「おっ母!」

ジョン万次郎は斉彬にアメリカの事を伝え、蒸気船を作る手助けをする


その後、ジョンは流暢な日本語で自分の身の上を西郷家の皆の前で語った。自分は中ノ浜の万次郎と言い、土佐で漁船に乗っていた時に嵐で流されてアメリカのクジラ船に助けられ、世界中を回った、とジョンは言った。だが、日本に残した母のことが気がかりで、死んでもよいから海を渡ろうと思った、という。

「お母へのLOVEぜよ」とジョン万次郎は言った。

アメリカではLOVEが一番大事だ、とジョン。好きという気持ちを堂々と相手に伝え、好きなもの同士が結ばれる、それがアメリカだ。日本のように縁談ではなく、好きなもの同士が結ばれる、それがLOVEだと万次郎。それを聞いて皆は驚いた。

翌日、ジョン万次郎は斉彬の元に呼ばれた。アメリカ人は体も大きく、顔も違う、そしてやさしい、とジョン万次郎は言った。

「しかし、そんなアメリカがなぜ日ノ本に軍艦を差し向ける?」と斉彬は尋ねた。

「クジラ船にしても軍艦にしても、水に食べ物、薪など、世界を航行するには必要だからです」とジョン万次郎。

「つまり、戦のためではなく、商売をするためにというのか?そのために、この国が長きに亘って閉ざしてきた門を開けというんか?」と斉彬。

「イエス」

もしそれを拒み軍艦を打ち払えばどうなるか?と尋ねた斉彬にジョン万次郎は戦になるだろう、と答えた。

そして、日本はその戦に勝つことはできないだろう。装備もないし、スチームで動く軍艦もないし、それを作る工場もない。だからさっさと国を開いたほうがいいだろう、とジョンは言った。

ジョンがそれだけの知見を持ってるのに驚いた斉彬は本当に彼が漁師なのか、と疑った。しかし、ジョンはアメリカでは学びたいものは誰もが勉強できるし、努力すれば金持ちにも、そして大統領になることだってできるのです、と語った。

「学びか。アメリカの底力はそれか」

そう呟いた斉彬はジョン万次郎の持っている知識を学び始めた。彼の知識を借りて、斉彬はさっそく蒸気船づくりに着手したのだった。そして、吉之介が城に呼ばれた。


吉之介の前に斉彬が現れた。そして、その横には、牢でジョン万次郎を襲ったあの男がいたのだった。斉彬は吉之介を試したのだった。斉彬は吉之介を褒め、褒美に何でも欲しいものを言えという。

それを聞いた吉之介は喜界島に島流しになった大久保次右衛門(平田満)を赦免し、一緒に謹慎処分となっている正助も元に戻してほしいと願い出た。しかし、それを聞いた斉彬はすぐにはそれは無理だが、近いうち、いつの日か、吉之介と正助を重く用いる日が来るだろうか、それまで精進して待っていてほしいと語るのだった。

ジョン万次郎から聞いた「LOVE」。正助は糸に気持ちを話すように説得する。


斉彬の言葉を胸に家に戻った吉之介は正助にさっそくそのことを話して喜び合った。正助は吉之介に糸と会って海老原との縁談を止めるように勧めた。なぜ正助でなく自分が?という吉之介に正助は、糸を止められるのは吉之介だけだ、と言うのだった。

それを聞いていた熊吉(塚地武雅)と妹の琴(桜庭ななみ)は、吉之介の鈍感さにあきれていた。自宅に謹慎中の糸を尋ね、赤山の月命日だと嘘をついて糸を連れ出し、赤山の墓の前に連れて行った。そこに正助も現れ、嫁に行く前に吉之介に自分の気持ちを打ち明けないと一生後悔する、とアメリカのLOVEの話をした。

糸はそれを聞いて吉之介の元に駆け出した。吉之介の家に行ってみると、なんと、吉之介の事を御前相撲で見初めたものがおり、嫁を取ることになったという事を聞く。それを聞いて動揺した糸は吉之介に下駄をぶつけたあの橋の上に向かう。

そこに偶然現れた吉之介は、糸に縁談相手の海老原よりも正助の方がずっといい男だと言ってしまう。それを聞いて糸は、その場で海老原との縁談を決めたと言うのだった。

正助ではなく糸が自分が好きだと聞かされて驚く吉之介。糸は海老原に嫁いでいく


「吉之介さん。アメリカでは親の決めた相手ではなく好きな人と一緒になることができると聞きました。この国がそうなるのはいつですか?10年後ですか、20年後でしょうか。吉之介さん、この国が良い国になるよう、気張ってください。私は間に合いませんでした。岩山糸は西郷吉之介さんの事を好いておりました。子供の頃から大好きでした」

という糸の言葉に驚いて声をあげる吉之介。

「そんな桜島が噴火したような顔をして。面白い人じゃ、吉之介さんは」

そう言い残して糸はその場を駆け出した。駆け出した先で声を上げて泣く糸。

そして、ほどなく糸は海老原家に嫁いで行った。糸の花嫁行列の姿を見つめる正助。そして糸を見つめる吉之介だった。

(第6話終わり。続く)

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さるぼぼ母の感想


前回斉彬を投げ飛ばして牢に入れられた吉之介。なんで?という感じでしたが、まったく別の話が待ってましたね。ここでまたもや歴史上の著名人、ジョン万次郎の登場です。

ジョン万次郎が漁師で嵐で流されてアメリカの捕鯨船に助けられたことはまったく頭から抜けてました。その頃、外国に渡ることも完全に禁じられていたんですね。劇団ひとりさんの演技が少し楽しみでしたが、英語というのもあって(笑)、ちょっと分からなかったです。

そして、今回のもう一つ話の中心となるのが、糸の吉之介への思いです。第一回の冒頭に、糸が西郷の銅像を指して、自分の旦那さんはこんな人ではない、という場面がありましたが、糸は幼い頃からずっとずっと吉之介を好きだったわけなんですね。そして、3人目の妻ということは、西郷と糸は惹かれ合いながらも、なかなか一緒になることができなかった、というのがこのドラマの根底にはずっと流れているのでしょう。

それにしても「LOVE」というのがそのまま出てくると、なんとなく気恥ずかしいような感じになりますね。その頃の日本には「愛」という言葉が無かったようです。愛という言葉はいつから一般的に使われるようになったんでしょうね。


黒木華さんの演技は可愛らしく、切なく、ちょっと胸がキュンとするような感じでしたが、鈴木亮平さんの吉之介は相変わらず健康優良児過ぎちゃって、世の中の女性は胸キュンするんだろうか....。

というわけで、お互い意の沿わぬ相手と結婚することになるという最後でしたが。果たして糸以外との恋愛物語もこのドラマにはあるんだろうか....。


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