
前回は目次を紹介しました。今回は内容でおもしろかったところを紹介します。
PCR法について。この本を読んではじめて納得できました。
PCR法とは polymerase chain reaction ポリマレーゼ・チェイン・リアクション の略です。
キャリー・マリスというアメリカの天才肌化学者が年に発明した手法で、その後の遺伝子化学の発展に大きな寄与をしたものです。原理はいたって単純。温度を上げ下げするだけ。
①ごく少数の二本鎖DNAが入った溶液にプライマー(短い合成一本鎖DNA)を大量に入れ、温泉菌DNA複製酵素も入れる
②95℃に熱する
③65℃~70℃に冷ます
④ふたたび95℃に熱する
⑤65℃~70℃に冷ます
①~⑥を30回繰り返せば、最初のDNAは10億倍に増える
ただこれだけです。